エルフUT キャンピングカーDIY計画④

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今回は断熱編です。

基本的に鉄板で覆われた箱である自動車は気温にもろ影響を受けます。
夏は灼熱、冬は極寒。このエルフは内装用の内張りすらないので鉄板むき出しです。

断熱の手法はいろいろあります。調べれば調べるほど様々な理論がでてきて、中には相反することを謳っている人もいるので困りました。正解がよくわからない。でも、内装を仕上げた後にはなかなか変更も効かない部分なのでしっかり吟味して作業したいところ。じっくり調べました。
最終的に納得できた考え方は以下の通りです。
・住宅と車での断熱の考え方は同列に語れないこと。構造もさらされる環境もまったく異なるからです。
・熱の伝わり方(伝導、輻射、対流)をよく理解する。薄い鉄板に覆われた車の夏の温度上昇は輻射熱の影響が大きい。
・断熱性が上がるということは、熱(冷気)を持ってしまった断熱材を冷やす(温める)のも大変。
しかも徐々にその蓄えた熱(冷気)を車内に放ってくる。

これらの考え方から、車において有効な熱対策は「遮熱に重きをおいて、そこに適度な断熱性を」ということだと判断しました。

次に、よく使われている手法ですが
・グラスウール
・スタイロフォーム
・シンサレート
・断熱塗料
・ペフシート
・アルミシート
などでしょうか。
これらの中で「遮熱+ほどほど断熱」の効果が現れそうだと考えたのがペフシート+アルミシートの併用です。

ペフシートとは
100%独立気泡構造を有する発泡倍率5~40倍の長尺シート状の発泡体。
断熱性だけでなく、独立気泡構造のため水気にも強く、吸音性も有ります。

そんなペフシートに加えて選んだアルミシートは
GSメタルシート。
これは輻射熱を反射するアルミ層の間に空気層となる発泡樹脂を挟んだシートです。
安価なものはアルミ蒸着フィルムですがこちらはしっかりとしたアルミシートが貼り付けられています。ネックは幅1m×30mでしか買えないことに加えホームセンターなどでの取り扱いが私の場合は通販に頼るしかなかったこと。32000円+送料4000円。きつい。

そんなこんなで資材が揃った12月あたま。いよいよ作業開始。
まずは天井から。
梁を外していきます。

朽ちたクッションテープも剥がしていく
すっきりさせる。邪魔者はいなくなった。


これがGSメタルシート。予め貼りやすい大きさにカットしておきます。デッドニングの時にもお伝えしましたが

ここでも大活躍!

ロータリーカッター、まじでいいです。おすすめです。

こっちはペフシート

準備完了。
メタルシートには粘着剤がついていないのでスプレーのりを使います。夏の高温にも耐えられるように天井へは3Mの「スプレーのり111」を。

熱中しすぎて画像がないんですが、こんな感じで天井全体に貼ったあと、梁をもどして完了。継ぎ目はアルミテープで。

続いて、ペフを貼ります。

ペフには粘着剤がついているので貼っていくだけ。3mm、5mm、10mmがあるんですが今回10mmを使用しました。ゆるい凹凸には追従しますがきついところはカッターで分割した方が作業性が良かったです。
天井へもアルミシートの上にペフを。

壁面へはペフの上からGSメタルシートを。
天井はGSメタルシートの上にペフ。壁面はその逆です。効果がどうなのかはわからないのですが、作業性を考えてこのようになりました。
まだ内装作業に取り掛かってないので現在はこのままの状態で乗っているのですがかんじた効果は
「めっちゃ静かになった」(そっち?)
です。それでもまだまだうるさいんですが。これまでは助手席の人間と会話するのに意識して大声をださないといけないレベルだったので。あと、雨音は全くストレスに感じないレベルになりました。
温度に関する効果は、比較できないのでわかりません。施工前がちょうど過ごしやすい気候の頃だったので。
ただ、暖房を少しかけたあとの車内が荷室までしっかり温かかったので期待できるかなと思っています。あと、どちらかといえば夏の暑さを和らげる方に期待をして施工したので、来年の夏が楽しみなようで恐ろしくもありますね。

どんなに高性能な断熱材を使っても隙間からのロスの方が多いんだろうなぁとはわかっています。
もっと安価なものでも完全に覆うような施工ができればそちらの方が効果がありそうです。
が、車に対する施工でそれはなかなか難しいもの。自分が納得できる理論を信じて施工するのが精神衛生上もっともよろしいんじゃないかと。

早く内装に取り掛かりたいのですが、資格試験の日が近づいてきているので勉強もしなければ。

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